舞鶴若狭自動車道は、兵庫県三木市の吉川ジャンクションから福井県敦賀市の敦賀ジャンクションへ至る高速道路です。災害時における迂回通路としての期待が、また距離短縮化による通行料金値下げを期待する声なども周辺住民の方々より寄せられており、工事の完成が期待されています。
橋梁形式は、上部工が5径間連続波形鋼板ウェブ箱桁ラーメン橋、下部工が逆T式橋台・柱式橋脚、基礎工がニューマチックケーソン・大口径深礎、最大支間は160mです。
当社の足場と型枠が一体となった自動クライミングシステムACSは、高橋脚2基(高さ59.5~63.5m)に採用され、元請業者である大成建設と共に敦賀JCT~小浜ICまでの工区で携わりました。入札時は基本仕様の要求事項が多々上げられ、型枠の手間が少ないこと、脱型後のコンクリート仕上がり面、クライミングフォームでの型枠作業などが論点となりました。
その中で、当社の自動クライミングシステムACSは、論点となった条件を全て満たし、更には施工精度、工程の大幅短縮化、省力化、経済性などが認められ、採用されました。型枠と足場が一体となっている為、クライミング作業を一度に実行できる構造となっており、最初の組立・最後の解体時以外にはクレーンは不要です。結果、工程短縮につながり、危険作業が大幅に減る為、安全性を向上し、現場で好評頂いています。P2橋脚の高さは63.5m、P3橋脚は59.5m、躯体の寸法は橋脚外寸が7.00m x 7.00m、内寸は5.00m x 5.00mになります。コンクリート打設の高さは4.00m、型枠の高さは4.05mで、標準サイクルはP2が実働7日、P3が実働6日で1サイクルとして工程を組み、施工しました。(参考) 型枠の歩掛り: 脱型(+ケレン)48㎡/ 人 / 日、建込 24㎡ / 人 / 日
P2橋脚:2012年2月~2012年9月
P3橋脚:2012年4月~2012年10月
発注者:NEXCO 中日本
元請:大成建設株式会社